ホーム活動報告・会報記事アーカイブ事業田浦時代の思い出 ~フォス師への感謝~

アーカイブ事業田浦時代の思い出 ~フォス師への感謝~

横浜市金沢区釜利谷に生まれた田舎者にとって、横須賀でドイツを通じてヨーロッパの風を吸う生活は人生の最初の転機でありました。クラスでは模試で入学前から名前を知っていた級友の間で静かに過ごしていましたが、何となく面倒なことが回ってくる印象がありました。そうした一例が高2の時の公募似顔絵展”コテンコてん”でした。先生方の似顔絵を校内で募集して展覧会をするまとめ役に祭り上げられたのです。多数の作品を寄せていただいて展覧会は成立したのですが、それぞれキャプションをつける中で、こともあろうにフォス師に対して、ユーモアとは言えない、完全に限度を超えた失礼を犯してしまったのです。問題の似顔絵は1965年卒業アルバムにも掲載されてしまったので逃げも隠れもできません。さすがに展覧会後、正気に戻ると事の重大さに気づき、翌日校長室に自ら向かいました。そこで、コチコチになった覚悟の直立不動の私にかけられた言葉は、”問題ナイヨ”でした。何たる本当の大人の方が青二才の前に立っておられるのか。75年の人生の中でかくも懐の深い方に出会った記憶はありません。A校に落ちたらB校でいいという程度の認識だった、私の選択が間違いでなかったことに感謝するばかりです。

山縣 弘志 (13期)

フォス先生!

こちらは天狗さん(シュトルテ先生)